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「プロヴァンス」と聞いてあなただったら一体何を思い浮かべますか? ゴッホ、シャガール、ラベンダー、ロクシタン、マルセイユ石鹸、ニース風サラダ、ブイヤベースなどなど・・・。
なかなか「ワイン」と言う方は少ないのでは・・・? しかし! 実はプロヴァンスでも美味し~いワイン、造っているんです。

また、コルシカ島のワイン、飲んだことありますか? そもそもコルシカ島ってどこ? と言う方も少なくないかも知れません・・・。

知っておくといつかタメになる事がたくさんありますので知っておきましょう!

 

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地中海に面したカラカラの気候で造られるワイン。

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地中海に面したプロヴァンス、地中海に浮かぶ広島県とほぼ同じ面積の島コルシカ。どちらも地中海性気候で夏暑く乾燥した気候で、年間100日以上は吹き込むミストラルという平均時速50k以上にもなる乾燥した北風が独特の気候を育む地域です。

そのような気候で造られるワイン・・・飲んでみたくないですか?

プロヴァンスと白ワイン、そしてこよなく愛するロゼワイン

プロヴァンス地方におけるワインの生産量は驚くほど偏っています、赤とロゼで95%、白は僅か5%! 白ワインを飲む風習がほとんどありません。

ブルゴーニュやボルドー地方などは赤、白ワイン。シャンパーニュ地方はやっぱりシャンパン。ですがここプロヴァンス地方は「ロゼ」です。

何が無くてもロゼワイン。しかもスパークリングのロゼではなく非発泡のロゼです、しかも甘くないロゼワインです。

フランスで造られるロゼワインの40%がここプロヴァンスで造られています。しかもプロヴァンス地方で造られるワインの88%はフランス国内で消費、しかもその内40%をプロヴァンス地方で消費されています。まさに地産地消ですね。

では5%の白はどこで?

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プロヴァンス全体で僅か5%しか造られていない白ワイン、その内の20%をここ、マルセイユから15k東に位置するカシー(カシスCassisとも)という小さな港町で造られます。

カシー全体のワイン生産量の中で70%は白ワインが占めています。ぶどう畑のすぐ近くが海岸線に広がっているため、海風に乗って海水がぶどうに付着します。そうしたぶどうでできたワインが魚介類に合わないわけはなく、名物ブイヤベースとの相性は完璧!という訳ですね。

ちなみにですがこのカシーの年間日照時間はなんと3000時間というのだから驚きです!

これも気候ゆえ、フランスのワイン産地で最も高い有機農法比率。

地中海性気候で夏は乾燥して暑く、年間の日照時間は2700~2900時間(東京の2010年までの30年間の平均年間日照時間は1876時間あまり:気象庁HPより)もあります。また、ミストラル(北風)がカビ病などからぶどうを守ります。

このようにぶどう栽培に元々適している地方ということもあり、プロヴァンス地方は有機農法の比率がフランス全土で最も高いのです。

 

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皇帝生誕の地「コルシカ」

皇帝ナポレオン一世の生誕の地として知られるコルシカ。島のほとんどが山岳で占められ、2000mを超える山々が連なっています、この地形から「海の中の山」と呼ばれています。このためぶどう畑は島の沿岸部に集まり、島を取り囲んでいます。

コルシカ島のすぐ南はイタリア・サルディーニャ島があり、また13世紀から18世紀はイタリアが支配していた時代であったため、受け継がれている風習、文化はまさにイタリアです。当然、栽培されるぶどうもイタリアの品種が多いのが特徴。

ちなみにナポレオン一世が生を受けたのはイタリアの支配からフランスの支配に移ってから僅か3か月後。もし、イタリアの支配が長かったら・・・?

プロヴァンス地方と同様

コルシカの年間日照時間2700~2900時間と大変多く、雨は秋から春に集中し、初夏から収穫期まではほとんど降りません。またミストラルの影響で十分に乾燥され病害が発生しにくい、よって有機農法にも取り組みやすいのです。

またワインの生産量に関しても、ロゼで50%、赤で35%、白は僅か15%、だいぶ偏っていますね。

ワイン生産者、なんと1/3が・・・

コルシカ島のワイン生産者の1/3は女性なのです、フランスのワイン造りで最も躍進している産地です。

フランスだけどイタリア系の品種

プロヴァンス地方、コルシカ島それぞれ地中海にある地域、そのため時代背景からもイタリアから多くの影響を受けてきました、そんな影響色濃く反映されている一つにぶどうがありますので、イタリア系でこの両地方で栽培されている品種を紹介します。

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赤ワイン用ぶどう品種

【ニエルチオ】

「ニエル」とはコルシカの言葉で「黒い」。イタリア語ではサンジョヴェーゼ、イタリア原産品種でイタリア中部ではかかせない品種。キャンティの主要ぶどう品種です。

【アレアティコ】

こちらもイタリア原産品種なのです。コルシカ島最北端カップ・コルスという地域で甘口赤ワインがこのアレアティコ100%で造られます。黒ぶどうなのに強いマスカットの香りを持つ変わった品種です。

【スキアカレロ】

果肉が硬い品種であるため「歯で噛む」という意味の名前が付けられました。ローマ人によって持ち込まれたという定説ではあるが、イタリアではその品種は何かという事は、未だ解明されていない品種です。

白ワイン用ぶどう品種

【プロヴァンスではロール、コルシカ島ではマルヴォワジ・ド・コルス】

イタリア語では、ヴェルメンティーノ。フランスでは地中海沿岸地域のみで栽培されており、コルシカ島がフランスにおける最大栽培地域となっています。

【ユニ・ブラン】

イタリア語ではトレッビアーノ。14世紀にイタリアから持ち込まれましたが、今ではコルシカを始めフランス中で栽培されているこの品種。ワインだけにとどまらず、コニャックやアルマニャックというブランデーにも欠かせない品種です。

 

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コルシカ島最高のワインは何?

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では、コルシカ島最高のワインと評価されている地域はと言うと、コルシカ島北部、突き出るような半島の西側の湾を中心に広がる地域に位置する「パトリモニオ」。ニエルキオを主体としたまろやかで力強い赤ワインが造られます。

味わいの特徴

「プロヴァンス:ロゼワインの特徴」

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鮮やかで透明感のあるピンク色、グレープフルーツ、青りんご、マスカット、白い花、いちじくなどを感じさせる香り、なめらかで芳醇なコク、ミネラル感のある丸みのある果実味です

「プロヴァンス:白ワインの特徴」

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黄色がかった淡い色あい、レモングレープフルーツ、洋梨、黄桃、パインのような香り。酸は穏やか塩気を感じるようなミネラル感、フレッシュで爽やかさを感じる果実味です

「コルシカ:赤ワインの特徴」

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プラムやチェリー、スミレやベリー系の優しい香り、口当たり優しく繊細、きめ細かく優しいタンニン、フルーティーさの中に、力強く鉄っぽさも感じる凝縮感のある果実味です

フランス他の地域と比べあまりワインとの連想が結びつきにくい地域ですが、その特徴が色濃くでており、一緒にためる食材などと合わせて楽しむことができやすい地域かと思います。

特にブイヤベースを代表とした魚介類との相性は完璧!かと。是非一度体感してください。

プロヴァンスワインのまとめ


1.プロヴァンスワイン、ロゼは絶対外せません!

2.地中海沿岸の地域、そこはやっぱり太陽サンサンです

3.有機農法の比率がフランス国内でも最も高いプロヴァンス地方

4.フランスのワイン造りで最も女性が躍進しているのがプロヴァンス

5. フランスだけどイタリア原産ぶどう品種が多いのです。特に多いのはコルシカ島!

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