サンフランシスコから車で50分。ナパと並ぶカリフォルニア随一のワイン銘醸地、ソノマ。

歴史的建造物も多く残っており、また1日2日ワイナリー巡りをするにはちょうど良い大きさと、サンフランシスコからの距離で近年観光客も急増。

それと伴い世界的にも著名なシェフがこぞってレストランを出店するなど、飲んで良し、遊んで良しのエリアです、もちろん飲んでも良しです。

それでは、早速、ソノマのワインの特徴と見ていきましょう。

ナパに近いけど似て非なるソノマ

ナパ・ヴァレーのお隣に位置するソノマですが、南北75km、東西83kmにも広がる大きさのソノマはナパの2倍以上の面積があります。

東部にあるマヤカマス山脈と周辺の山々は約200万年前に噴火を起こし、ソノマに広がる火山灰と溶岩との堆積物が形成されました。

夏は暑く乾燥した地中海性気候、冬は湿度のある寒さで5℃まで下がります。

海流の影響がある沿岸部と朝晩の気温差が激しい内陸部では気候が大きく異なるため、カリフォルニアの中でもいろいろなぶどうが栽培できる土地で50種類以上のぶどうが栽培されています。

 

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ソノマには15のA.V.A.

太平洋沿岸部

沿岸部はウエスト・ソノマ・コーストと呼ばれています

「ソノマ・コーストA.V.A.」

「フォート・ロス・シーヴューA.V.A.」

海風の影響があり涼しい気候ながら日照量が高いため、高品質なピノ・ノワールやシャルドネが栽培されています。

内陸部

太平洋で発生する霧と冷たい海流が流れ込む地域。

「ロシアン・リヴァーA.V.A.」は他のA.V.Aよりもぶどう栽培の期間が長く、きれいな酸を保持することができ、ここでも高品質なピノ・ノワールやシャルドネが栽培されます。

この地域の中で特に涼しい地域は「グリーン・ヴァレーA.V.A.」として区分けされています。

東部

マヤカマス山脈近くの温暖な地域。

「アレキサンダー・ヴァレーA.V.A.」

「ナイツ・ヴァレーA.V.A.」

「パイン・マウンテン・クローヴァーデール・ピークA.V.A.」

「チョーク・ヒル・ヴァレーA.V.A.」

ヴァレー底部でナパと並ぶ高品質なカベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネが栽培されており、標高の高い場所ではメルロやジンファンデルも栽培されます。

湖周辺

湖があり、大昔、川底だった平坦な土地ヴァレー底部であり、高い山に囲まれた複雑な地勢のため多様性を持った地域

「ドライ・クリーク・ヴァレーA.V.A.」

「ロックパイルA.V.A.」

温暖で、砂質と粘土質が混ざった土壌で、古くから高品質なジンファンデルが盛んに栽培されており、近年ではソーヴィニヨン・ブランも注目されています。

 

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南部

小規模なA.V.A.が点在していることからも、標高130~400mの中に広がっており様々な気候が細かく入り組んでいる地域

「ムーン・マウンテンA.V.A.」

「ソノマ・ヴァレーA.V.A.」

「ソノマ・マウンテンA.V.A.」

「ベネット・ヴァレーA.V.A.」

こちらは日照に恵まれているためカベルネ・ソーヴィニヨンだけでなく、シラーやピノ・ノワール、シャルドネも栽培されています。

また、一番南に位置する「カーネロスA.V.A」はサン・パブロ湾に近く、西半分はソノマ、東半分はナパに含まれます。

涼しい気候のもとで栽培されるシャルドネやピノ・ノワールを使ったスパークリングワインが有名で、フランスのシャンパンメゾンもここにワイナリーを建てています。

 

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ソノマワインの歴史的眺望。アゴストン・ハラスティ伯爵とは?

それまでスペイン人が征服したメキシコの領土であったソノマをはじめとするカリフォルニアでは、スペイン人の修道士がミサ用のために広めたミッションという品種でワインを造っていました。

そして1848年にメキシコ領からアメリカ領となったカリフォルニアにて有名なゴールドラッシュが始まりました。この時期には、何万人ものヨーロッパ系移民がカリフォルニアに押し寄せてきたといいます。

そして、その移民の中にはぶどう栽培、ワイン醸造の知識を持った者もいました。その中の1人がハンガリーからの移民アゴストン・ハラスティという伯爵です。

アゴストン・ハラスティ伯爵はヨーロッパ系のぶどう300品種を輸入しカリフォルニアワイン発展の礎を築きました。

更に、そのアゴストン・ハラスティ伯爵が1857年にソノマで創設したワイナリーこそがカリフォルニアにて初めての商業目的のワイナリー、スペイン語で美しい眺めという意味を持つ「ブエナビスタ」なんです。

1988年のブドウ苗木の輸入合意によってもたらされた結果とは?

それまで非公式に輸入されていたヨーロッパからのぶどう苗木の輸入でしたが、1988年フランスとの間でぶどうの苗木の輸入が公式に合意されました。

このことによりフランスにおけるワイン醸造学の権威・ディジョン大学で厳選されたピノ・ノワールやシャルドネのクローンが入手可能となりました。

その結果、ソノマなどにおけるぶどう及びワインの品質は飛躍的に向上し、ブルゴーニュにも迫る勢いとなったのです。

ソノマワイン 味わいの特徴

「ソノマ:白ワインの特徴」

レモン、パイン、青りんご、グレープフルーツ、バナナやカモミールのような香り、柑橘系の果実味、酸とのバランスもよくスッキリ&フルーティ、ミネラル感を感じるような余韻もあります

「ソノマ:赤ワインの特徴」

カシス、ブラックチェリー、プラム、ラズベリー、黒胡椒、プルーンに薔薇のような香り、甘くパワフルな口当たり、ふくよかで線の太い果実味、余韻にスパイシーなニュアンスがあります

ソノマワイン まとめ

1. ナパのお隣ですが、まったく特色が違いますね

2. ソノマのA.V.A.それぞれで特徴のある地域です

3. ブエナビスタは覚えておきましょう

4. 1988年の合意で飛躍的に向上しました

 

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