あなたはラングドック・ルーションってご存知ですか? 実はフランスワインの最大生産地がこの地方! 決してボルドーではありません。ご存じではない方も、知らず知らずにこの地方のワインを飲んでいる、かもしれません。
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フランスワインの最大の生産、輸出産地
実は全フランスワイン生産量の20%はこのラングドック・ルーション地方で造られています。その中でもテーブルワインクラスはフランス全体の50%を占めています。
という事は、コンビニやスーパーマーケット、ドラッグストアなどで売られている1000円前後のフランスワインのほとんどがラングドック・ルーション地方で造られています。
ですので、知らず知らずにこの地方のワインを飲んでいる可能性が非常に高いのです。また、世界140か国以上に向けて輸出しているフランス最大の輸出産地なのです。
「ラングドック」と「ルーション」は一緒の地方?
ラングドック・ルーションと一括りにされがちですが、実は別々の地域です。実際に造られているワインもそれぞれ特徴がありますので、別々に勉強しましょう。
そのほとんどがラングドックで栽培されています
などなど。
フランス国内で栽培されているそのほとんどが、このラングドック地方にはあります。(全てではありませんが・・・。)
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世界最古はシャンパーニュ地方ではありません
ラングドック地方に「リムー」という地域があります。ここでの記録で1531年、修道士がスパークリングワインを造っていたことが記されています。冬の間に発酵が止まり、泡のあるワインができたそうです。
これはシャンパーニュ地方でドン・ペリニヨンがシャンパンを造り始めた時代よりも100年以上も早く造っていたのです。そう! 世界最古のスパークリングワインなのです!
今ではこの地方で造られる、シャルドネ種やシュナン種が主体のスパークリングを「クレマン・ド・リムー」、モーザック主体のスパークリングを「ブランケット・ド・リムー」と呼んでいます。
普通のワインではないワインがルーションにはたくさん
ルーション地方のすぐ南、ピレネー山脈を越えるとそこはスペイン。地理的な事情からもフランス文化というよりスペイン文化が色濃く反映されている地域です。
普通の赤ワイン、白ワインももちろん造られていますが、この地方で有名なのは「ヴァン・ド・ナチュレル(V.D.N.)」、フランス最大のヴァン・ド・ナチュレル産地です。
ヴァン・ド・ナチュレルとは、天然甘口ワイン。
アルコール発酵途中でブランデーなどの強いお酒を添加することで、発酵を止めてしまいます。アルコール発酵に必要なぶどうの糖分が残ったままの状態、その糖分が甘味になり、そのようにしてできた甘口ワインです。アルコール度数も高く16℃前後となります。
協同組合でワインを
ラングドック・ルーション地方におけるぶどう栽培者は家族単位の栽培農家が多かったために、歴史的に協同組合が早くから確立され発展していることで、現在200軒以上の協同組合でワインが造られています。
それぞれの規模にもよりますが十数軒から数百軒のぶどう栽培者がそれぞれ出資しあい、出資農家さんのぶどうで共通名称(ブランド名)でワインを造っています。
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ぶどう品種名がそのままワインの名前
ボルドー地方ではシャトー名で、ブルゴーニュ地方では畑名や村名でワインが造られますが、この地方で造られる多くが「ブランド名+ぶどう品種名」の名前で販売されることが見受けられます。(もちろん、複数のぶどうをブレンドして造るワインもあります)
ですので、そのぶどう品種の特徴を見分けるには最適なのです。実際、ワインの資格「ソムリエ」などを受験される方々の多くが「単一品種でのワインが多い」「一つの生産者(協同組合)で多くの単一品種名が販売されている」「しかもリーズナブル」という事などから、テイスティングの勉強に用いられることが多いです。
自由を求めたフランスの新世界
フランスの銘醸地、ボルドーやブルゴーニュにおいて今まで培ったノウハウで、新しいワイン、新しいぶどう品種を試してみたいと思った生産者の多くは「新規の土地購入の難しさ」「ぶどう栽培、ワイン醸造における規律の厳しさ」などの理由から新天地を求め、このラングドック・ルーションやプロヴァンス地方にやってきました。
それまでの固定観念にとらわれない自分の造りたい自由なワインを造ったところ、そのクオリティの高さから注目を集めるようになり、同じように固定観念にとらわれない自由な方法でワインを造っているアメリカやオーストラリア、チリなどの国々をニューワールドと呼んでいることから、この地域を「フランスの新世界(ニューワールド)」と呼ぶようになりました。
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味わいの特徴
「ラングドック・ルーション:赤ワインの特徴」
「ラングドック・ルーション:白ワインの特徴」
ぶどう品種の種類が多いので、ブルゴーニュやボルドーのようにイメージイラストで表現することがかなり難しい・・・。ですが、この地域は同じ品種であっても年間日照時間、平均気温などの気候条件から、ブルゴーニュやボルドーと比べ、酸も穏やかで香りもはっきりと、味わいもずっしりとしています。
「ルーション:ヴァン・ド・ナチュレルの特徴」
チョコ、シナモン、キャラメル、ラズベリー、カシスのような香り、とろりとした質感、フルーティ、非常に甘く芳醇な余韻です。
ぶどう品種の多さ、味わいの濃さ、クオリティの高さ、そしてリーズナブルな価格、こうした理由もありラングドック・ルーション地方のワインはとても注目されています。
小難しいことを考えずにワイワイ楽しみたい、でもワインはフランスが一番!こんな時はこの地域のワインはうってつけです。
ラングドック・ルーションワインの特徴 まとめ
1. フランスワインの最大の生産、輸出産地
2.「ラングドック」と「ルーション」実は別の地方
3. ラングドックで栽培されているぶどうは多種多彩
4.ヴァン・ド・ナチュレルという天然甘口ワインは必飲
5.協同組合でワインを造っています
6.ぶどう品種がそのままワイン名に
7.フランスにおける新世界
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