カリフォルニアでも有数のワイン産地で、観光地としても年間480万人あまりが訪れる名所がナパ・ヴァレー。
なんと、ぶどう畑の中にゴルフ場もナパにはあります。「カリフォルニアワイン=ナパ」という方もいるほど、この地では世界的に有名なワインが数多く造られています。
それでは早速、カリフォルニア、ナパ・ヴァレーのワインの特徴を見ていきましょう!
ナパ・ヴァレーの土壌は複雑怪奇
ナパ・ヴァレーは多種多彩な土壌が広がっており30以上の土壌体系があります。
北部は火山性土壌、海に近い地域は海洋性堆積物を含む粘土質土壌、中央部は砂利質の混ざった沖積土土壌でナパ川によって山脈から削り取られた土壌も混ざっているので多彩な土壌が入り組んでおり、100種以上の土壌があるとされています。
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ナパ・ヴァレーには16のA.V.A.
ナパ・ヴァレー北部
「カリストガA.V.A.」
「ダイヤモンド・マウンテン・ディストリクトA.V.A.」
「スプリング・マウンテン・ディストリクトA.V.A.」
海風の影響があり降水量も適度にあります。ここは火山性土壌でありしっかりとしたミネラル感が備わります。
ナパ・ヴァレー山岳部
西部「マウント・ヴィーダーA.V.A.」
東部「ハウエル・マウンテンA.V.A.」
「チャイルス・ヴァレーA.V.A.」
「アトラス・ピークA.V.A.」
標高が800mにも達し、霧が立ち込める高さよりも高い場所に畑があります。日照量が多い冷涼な場所である為、ゆっくりと成熟するため凝縮感の高いぶどうができます。
ナパ・ヴァレー中央部
「セント・ヘレナA.V.A.」
「ラザフォードA.V.A.」
「オークヴィルA.V.A.」
「スタッグスリープ・ディストリクトA.V.A.」
ほとんどは大昔、川底だった平坦な土地です。
ナパ・ヴァレー南部
「クームズヴィルA.V.A.」
「オークノール・ディストリクトA.V.A.」
「ヨートンヴィルA.V.A.」
「ワイルド・ホース・ヴァレーA.V.A.」
「カーネロスA.V.A.」
海からの影響が最も強い温暖な地域です。
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近代カリフォルニアワインの父、ロバート・モンダヴィとはどんな人物?
さて、ここでは近代カリフォルニアワインの父とも呼ばれる、ロバート・モンダヴィ氏についてお話をしましょう。
イタリアからの移民の子供としてミネソタ州で生を受けたロバート・モンダヴィ少年は、父の仕事の影響もありカリフォルニア州ローダイで家庭用に造るワインの父の手伝いをするようになりました。
そして、ロバート・モンダヴィ少年は大学で経営・経済を学びながら、「マーケティング」が今後のワイン産業にとってとても重要であると考える様になりました。
卒業後は、父の経営するワイナリーに就職、当時はまだ家庭用のワイン生産が主流で質より量でした。しかし青年となったロバート・モンダヴィ氏はカリフォルニアでのポテンシャルに掛け、高品質なぶどう栽培へと方針転換を図ったのです。
父の他界の後も精力的に事業を拡大し、その中でも画期的な事を行いました。
一つは、当時は巨大なアメリカ杉の樽でワイン熟成を行っていたのですが、ヨーロッパ視察を経て帰国したロバート・モンダヴィ氏は、ヨーロッパで行われていたオークの小樽での熟成の技法をナパ・ヴァレー・オークヴィルに設立したワイナリーに導入したのです。
またそれだけでなく、大学時代に学んだマーケティングの重要性を活かして様々な取り組みを行いました。
ワイナリー見学やフランスから有名シェフを招いてのプロモーションを行ったり、それまでワインに対して親しみのない消費者への啓蒙活動を活発に行いました。
そしてその手法は今ではカリフォルニアのワイナリーではごくごく一般的なものになっています。
また、1978年にフランス・ボルドーの格付け一級シャトーであるシャトー・ムートン・ロスチャイルドのフィリップ・ド・ロスチャイルド男爵と初の新旧世界によるジョイントベンチャーワインを発表し、「オーパス・ワン」を世に送り出しました。
その他にもロバート・モンダヴィ氏の行った数々の革新的な事業はワイン業界に多大な影響を与えてきたと言われています。
その業績に敬意を表し現在ではロバート・モンダヴィ氏は近代カリフォルニアワインの父と呼ばれています。
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世界的に有名なワイナリーがきら星のごとく
ナパ・ヴァレーには現在約500ものワイナリーが点在しています。その中には世界的にも有名なワイナリーがいくつもあります。
パリスの審判の要因ともなった「スタッグスリープ・ワインセラーズ」、同じく白ワインで第1位になった「シャトー・モンテリーナ」。
また言わずと知れたジョイントワインの先駆け「オーパス・ワン・ワイナリー」。そのジョイント相手である「ロバート・モンダヴィ・ワイナリー」。
ボルドーの超高級ワイン、シャトー・ペトリュスを所有するクリスチャン・ムエックスが「ドミナス・エステート」。
日本を代表するゲームソフト会社カプコンの代表取締役が設立、今やカルトワインの筆頭とも言われている「ケンゾー・エステート」など、一度は耳にしたことのあるワイナリーが数多くあります。
トレインは外せません
ナパ・ヴァレーにはランチやディナーを楽しみながら、ゆっくりとナパ・ヴァレーを時速30km・3時間かけて回る観光列車「ワイントレイン」があります。
1900年初期の列車に乗車しナパ・ヴァレーのぶどう畑の中を進んでいきます。
ワイントレインの駅構内にはワイナリー直営のワインショップがあるだけでなく、所々に用意されているワイナリー見学を組み合わせれば一日中ゆっくりとワインに浸れますね!
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ナパ・ヴァレーワイン味わいの特徴
「ナパ・ヴァレー:白ワインの特徴」
レモン、グレープフルーツ、洋梨、メロン、アーモンドや石灰のような香りが重厚で濃厚に広がります、甘味を感じる柑橘系の果実味、ハーブ系のほろ苦さも感じる余韻がじんわりと続きます。
「ナパ・ヴァレー:赤ワインの特徴」
カシス、ブラックチェリー、ラズベリー、レーズン、キャラメルにバニラのような香り、濃く甘い口当たり、タンニンとガツンとした芳醇な果実味広がり、まろやかでふくよかな余韻がずっと続きます。
カリフォルニア、ナパ・ヴァレーワインの特徴 まとめ
1.ナパの土壌は複雑怪奇
2. 16のA.V.A.を覚えておくとちょっとはナパ通に近づけるかも
3. 近代カリフォルニアワインの父、この人なくして今のカリフォルニアはありません
4. 世界的なワイナリーが数多く点在しています
5. ワイントレインで巡るナパ・ヴァレーは最高でしょうね
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