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イタリアを代表するビール、イタリアンレストランの多くで見ることができる銘柄「モレッティ」の本社はここ、エスプレッソで有名な「イリー」の創業地・本社はここ。

また、生ハム(プロシュート)の産地としても有名な土地。その地理的、歴史的背景ゆえイタリア語の他にフリウリ語、ドイツ語、スロヴェニア語など様々な言語が交錯しています。

 

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フランケンの話をする前に①「甘口と辛口」

ドイツでは果汁の糖度(エクスレ度)によるワインの分類、辛口ワインの基準があります。この後のお話しをスムーズに理解するうえで、ここで整理してみましょう。

 

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ドイツ最高級ワインの格付けで、収穫されたぶどうの糖度によるもので、ワインの味わいのタイプを決めるものではありませんので注意を。

また特別な畑だけに付けられるのではくドイツ全地域に対して付けられます。

 

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ハルプトロッケンは半辛口ワイン、トロッケンは辛口ワイン。

新法において、基本単一品種で醸造されたワインに適用されます。

クラシックはアロマが豊かでバランスのとれた辛口ワイン、セレクションは単一畑のぶどうから造られる上級辛口ワインで、2008年のクラシックの生産量はドイツ全体の僅か1%のみです。

 

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フランケンの話をする前に②「ワイン法」

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ドイツワインにも格付けが存在します。これからいろんな地域のワインをお話しする上で外せないキーワードなのでここでお話を。

イタリア同様EUのワイン法改正に合わせて、2009年イタリアでも新法への改正がされました。

g.U. → 旧法に基ずくトップカテゴリーで13地域に限定された上級ワインです

「アール」「モーゼル」「ミッテルライン」「ラインガウ」「ナーエ」「ラインヘッセン」「ファルツ」「ヘシッシェ・ベルクシュトラーゼ」「フランケン」「ヴュルテンベルグ」「バーデン」「ザーレ・ウンストルート」「ザクセン」

Landwein → 指定地域の85%以上のぶどうを使用し、規格はトロッケン、ハルプトロッケンとします

Deutscher Wein → 上記規制にとらわれない自由なワイン。ただしドイツ国内産ぶどうを100%使用すること

こんな地域でよく造りますよね

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北緯50度ラインにかかるこの地域、ワイン産地としては唯一バイエルン州に属します。厳しい気象条件で平均気温は9℃前後、年間の日照時間は1600時間~1700時間(東京の2010年までの30年間の平均年間日照時間は1876時間あまり:気象庁HPより)。

春の遅霜、冬の樹枯れなどの被害が多くあり、ぶどう栽培には容易ではありません。歴史的に見ても幾度の困難を乗り越えてきたため、その結果ぶどう栽培に適したところだけが選別されたことになり現在まで引き継がれています。

守護聖人へ祈りを捧げます

ヨーロッパ全域でもワインとの結びつきが強いキリスト教。フランケンも例外ではなく「修道院(クロスター)なくしてフランケンはない」と言われるほど修道院や教会との結びつきが深い地方です。

そのフランケンにおいてもぶどう栽培の成功を守護聖人に祈る文化があります。その守護聖人とは「聖キリアン」と言うぶどう栽培を奨励した聖人です。

毎年7月にはお祭りが行われ、ぶどう農家や醸造関係者の多くが豊作を祈願します。

フランケンでこの品種は外せません

ドイツの主要ぶどう品種で代表格は「リースリング」ですが、フランケン地方で絶対に忘れてはならないのが「シルヴァーナー」です。

ルーマニア原産とされるこの品種、ミネラル感溢れる辛口ワインとして欠かせない品種で、この品種から造られるワインは「石のワイン」と言われるほど引き締まった味わいとなります。

 

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他のぶどう品種は

フランケン全体では白ぶどうが80%、黒ぶどうが20%の割合で栽培されています。栽培面積の大きさで言うと、一番が「ミュラー・トゥルガウ」、その次が「シルヴァーナー」この2種で全体の70%を占めます。

リースリングに関してはフランケンにおいて白ぶどう全体の5%程度しか栽培されていません、これはフランケンがドイツ国内でも寒冷な地方であるため遅熟なぶどう品種リースリングはあまり栽培しにくい要因となっているようです。

フランケンと言えばこの形

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ドイツワインのボトルって背の高い細長いものが多いのですが、フランケン地方のボトルは高級であればあるほど、写真のような形のボトルで造られます。

このようなボトルの形を「ボックスボイテル」と呼びます。

何故、このような形のボトルにわざわざしたのかと言うと、その昔この地方の辛口ワインの生産者が、当時横行していた偽ワインと区別するためにわざわざこのような形のボトルを造り、そのボトル瓶詰し役所の蝋で封印して出荷したのが始まりで、今ではフランケンワインの象徴となっています。

ゲーテがこよなく愛したワイン

フランケンのワインをこよなく愛した著名人で「ヨハン・ヴォルグガング・フォン・ゲーテ」がいます。

氏は甘口スタイルが多かったドイツワインで一種独特なコクのしっかりした辛口ワインをこよなく愛したことで有名で、地方に数日間いるとき奥様に大好きなこのワインを切らさぬように送ってほしいと手紙を送るほどの熱愛ぶりだったそうです。

赤も造っています

フランケンの西部「マインフィーアエック」という地域では黒ぶどう「シュペートブルグンダー(=ピノ・ノワール)」を栽培しており、このぶどうを使った赤ワインが造られています。

 

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味わいの特徴

「フランケン:白ワインの特徴」

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マスカット、アンズ、黄桃、レモン、グレープフルーツ、石灰などの香り、果実味を出し過ぎることなくミネラル感溢れる力強くキリリとした印象、酸とのバランスも素晴らしく飽きることなくキレがあります。

フランケンワインの特徴 まとめ

1.こんな寒い地域でよく造りますよね

2.聖キリアンへの信仰が深い地域ですね

3.フランケンではシルヴァーナーは絶対です

4.ミュラー・トゥルガウとシルヴァーナーで70%

5.フランケンと言えばボックスボイテル

6.ゲーテが愛したフランケン

 

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