南アフリカのワイン産地として知られるステレンボッシュ。気候は地中海性気候で、土壌は暗色の粘土質で排水の良い丘陵が広がっています。
ステレンボッシュに入ると広大な葡萄畑が見え、この地域をワインランドとも呼ばれています。街全体もワインに強く力を入れており、ステレンボッシュ大学にはワイン科があるほどで、葡萄栽培や醸造の研究が盛んに行われています。
ヨーロッパでは、その美しい田園風景と美味なワインを求め近年観光客が多く訪れるなど注目を集めています。ワイナリーが400近く有り目移りしてしまいますが、今回私が気になるワイナリーをいくつかご紹介したいと思います。
スポンサードリンク
南アフリカの気になるワイナリー
ハウスオブJCルルー
南アフリカでスパークリングと言えば、ハウスオブJCルルーではないでしょうか。
1704年にルルー氏が8000本の葡萄樹を植えたことから始まったワイナリーです。300年以上の歴史を誇る南アフリカでも屈指のワイナリーです。
南アフリカスパークリングマーケットにおけるシェアは半分以上とも言われており、国内において2本に1本がハウスオブJCルルーということになりますので、国民的に人気のあるスパークリングブランドということですね。
ハウスオブJCルルーには、大変珍しいルビー色をしたスパークリングワインもあります。アルコール度数はやや低めで、後味の優しい甘さが印象的です。
ワーウィック
現在のオーナー、ラトクリフ家族は、ベストテロワールを探し続けた結果、1964年にステレンボッシュのシモンズバーグにてワーウィックを購入しました。
この地はカベルネソーヴィニヨンにとってとても良い環境で優良なカベルネワインを産出しています。
現在まで3代に渡って家族経営を行っていますが、同社の商品には【LEDY】という名前のワインがあります。この名前の由来は、奥さんのナーマさんの功績を称えたもので、南アフリカで最初の女性醸造家の1人でもあります。
その後、ケープワインメーカーズ・ギルドのメンバーになった最初の女性かつ、議長も努めた経歴もあり、アフリカワイン産業に大きな貢献をはたした女性として知られています。
スポンサードリンク
ワイナリーのロゴマークは、キリスト教で使われる聖杯を掲げているデザインになっています。この由来には或るエピソードがあります・・・
昔ニュルンベルグの女王がシルバースミスというハンサムな若者と恋に落ちましたが、両親はその結婚に反対。勿論2人は諦めることが出来ず、両親は「2人が一滴も溢さず同時に飲める聖杯を作ったら結婚を許す」と約束しました。
このような聖杯を作ることは不可能と周りから言われていましたが、シルバースミスは聖杯を完成し結婚する事ができたという事・・・。そしてこの聖杯は、幸せと明るい未来を齎す愛のシンボルとして結婚するカップルの贈り物として使われています。
ワーウィックは、「人々を幸せにする」、「不可能を可能にする」そんな思いをワインのシンボルマークとしているのです。
最後に。
ワインの歴史をたどるとフランスに目を注がれますが、ここ南アフリカを見ていても、とても面白く興味深い事が多数あります。
ロゴマーク一つにしても、色々調べるとそのワイナリーの思いが伝わります。
この地域だけでワイナリーは400以上。私たちを魅了してくれるワインがこの地域にはまだまだ沢山あるはず!
スポンサードリンク